売るべきか買うべきか
当方にくる不動産の相談のことです。永年大事に住まわれた自宅を処分してしまうのは惜しいという気持ちもわかりますし、不動産とは一期一会で同じものを買うチャンスはないことを考えると悩む気持ちも分かります。世の中の風潮としては、今が売り時でオリンピック後に買い時なんて言われていますが、今後どうなるかなんて誰にも分らないのに、せっかく出会えた一期一会の不動産を買うその時期を逃してしまうのもいかがなものかと思います。
でもまぁ、これからの不動産は一辺倒に価格上昇ということはなく、上がるものがあれば下がるものもあるというのは理解できます。なんせ空き家が増えて需要より供給が多いのですから、二極化が進むのは当然のことかと思います。
では、地方や郊外が下がり、都市部が上がるのかというと、これまた一概には言えないです。恐らく都市圏の駅近物件(駅徒歩7分以内)はこれからも上がり、郊外の物件は下がると思いますが、地方や郊外でもその土地に価値があればまだまだ上がると考えられます。
結局は時世のタイミングで決めるのではなく、自分のタイミングで決めるのが一番です。世の中がこうだからというより、自分がこうだからという理由でお決めになるのが良いと思います。現在の不動産は高値水準だと言われていますが、実際自分の不動産が高値で売れる保証はないですし、高いからといって買った不動産が下がるとは限らないでしょう。だったら、自分のライフビジョンと現在の資産状況からお決めになるのが一番よいと思います。ただし、一度決めてしまうとなかなか後戻りができませんので、自分の状況を十分検討されてからお決めになるようご注意下さい。
㈱ノコノコ 代表取締役 山﨑篤彦