相続の民法改正について思うこと
今年は40年ぶりの民法改正や、それに伴う相続関連の変更について巷を賑わせていますが、みなさんはどれくらい興味がありますか?
私は仕事上必要なので、注意深く吟味していますが、みなさんにどれくらい関係あるのかというと、やはり、身近にかなり高齢の親族がいない限り、ピンと来ないのではないかと思っています。
詳細に説明すると本文が長くなりすぎるので割愛しますが、今回の改正で、配偶者居住権や口座凍結の緩和などが実現すれば、時代に合わせた変更になるので良いことだと思いますし、自筆証書遺言が法務局で保管してもらえ、検印が不要になり、財産目録をパソコンで作成できるようになれば、今までより簡単に遺言書が作成・保管ができるので良いとは思います。
ただ‥、これでみなさんが相続のことをキチンとしておこうと思うか、というと難しいのではないかと思います。自分の親も含め、周りに遺言書を書いている人は少ないですし。もちろん、自分の死期が迫っていることなんて思ってないし、考えたくもないと思います。まして、日本は長寿国で、普通に暮らしていたら80歳くらいまでは生きるのですから‥。
それでも、今後責任ある生き方として、「遺言書は書いてある」というのがスタンダードにならないといけないと思います。そう、大人になったら一つや二つ自分の印鑑を持ちますよね?それと同じように遺言書は書いてあって数年一度は更新し、常に、自分の意思が残るようにしておくことも必要かなと思います。これは家族がいるとか、遺産があるとか、関係なしに。
そうでないと遺族が困ります。自分さえよければいいという人は、これからの社会で生きていくのが難しいように、自分が死んだ後のことなんて関係ないと思う人が、少ない国でありたいと思います。なんで皆さまには、少なくとも遺言書は書いて頂きたいものです。
㈱ノコノコ 代表取締役 山﨑篤彦